終活と一言で言っても、その守備範囲は多岐に及びます。
エンディングノートや遺言を書く、墓じまいをするなどは容易に想像がつくと思いますし、新しい趣味を見つける、新たな仲間を作ることもまた終活です。
さて今回は生前整理についてです。
ただ断捨離するだけが生前整理ではありません。
何を残し、どう引き継いでいくのかを一緒に考えていきましょう。
目次
終活カウンセラーが教える生前整理のやり方
まず手始めに、
「生前整理ってどうやったらいいの?」
の疑問にお答えいたします。
いくつか関連する記事もありますので、もっと詳しく!!
と感じたらその記事も併せて読んでみてくださいね。
捨てるもの捨てないものを分ける
さー捨てましょう(^^)/
なんて言っても、そうは簡単にいかないものですよね。
読むのをやめてあたりを見回してみてください。
なんとなく、気になっているもの、ありませんか?
これ、そろそろ・・・いいよね?
みたいなもの、ありませんか?
もし見つからなかったら次のヒントです。
あなたのお宅は何人家族ですか?
よく遊びにくるお客様は何人ですか?
それより多い食器類などはありませんか?
それでもみつけられなければ・・・・。
この1年で一度も着なかった普段着はありますか?
小さくなった、デザインが合わないからと箪笥の肥やしになっているあの服のことです。
後は、賞味期限切れや有効期限の切れた薬・書類などはいかがですか?
そうやってあたりを見回してみるとたぶん1つくらいは見つかると思います。
1つ見つけたら占めたもの。
これが捨てられるなら、これもいいかな?
あ、この際だから思い切ってこれも。
と手放せるものが次々に見つかるはずですよ。
これは捨てられない・・・はどうする?
生前整理はただ断捨離するだけではないといいましたが、ここまでは断捨離とほぼ同じです。
断捨離+相続とも言い換えられそうです。
そして断捨離は人生の宝探し、でしたね。
「これは捨てられない・・・。」には必ずぶつかると思います。
そんな時に読んでほしいのが上の関連記事です。
それを手放すことに対して何らかの心のブレーキが働いているからこそ「これは捨てられない」という結論に達するのです。
断捨離で最も大事にするところがここです。
捨てられない心理には3タイプあるとクラターコンサルタントのやましたひでこさんは、ご自身の著書の中で書いています。
それは、現実逃避型、過去執着型、未来不安型とのこと。
では、その対処法はどうしたらいいのでしょうか?
※現実逃避型の対処方法※
めんどくさいを忙しいに置き換えてしまっている人です。
片付けなんてめんどくさい。
うちに居たらそんなめんどくさいものと向き合わないといけないからうちにいないくらい忙しくするのです。
そんなあなたへは「1日1選」をお勧めします。
1日に1個だけでいいです。
これは捨てられないものを1つ手に取って本当に捨てられないのかを見極めてみてください。
そのものに対する思いや執着に向き合うのは相当心のエネルギーを使います。
だから1日1個です。
慣れるまでは1日1個を貫いてくださいね。
※過去執着型の対処方法※
これ、高かかったの。
これ、○○さんから頂いたもの。
などなど、ものを手放すだけではなく、そのものに対する強烈な思いも手放す必要があるためこのタイプが一番厄介です。
そんな時、判断基準の1つとして、こんなことを考えてみてはどうでしょう?
「その強烈な思いと同じくらい、それ、使ってますか?」
賞状やトロフィー、コレクションについては当てはまりにくいものかもしれませんが、そのような角度からものを眺めてみると違った感覚を味わえるかもしれませんね。
※未来不安型の対処方法※
これはいつか使うときが来るかもしれないという思いが潜んでいる人です。
傾向として日用品のストックはちょっと多め、まとめ買いがお得!!に目がないところがあげられると思います。
さて、そんな未来不安型のあなたへはこんなヒントはいかがでしょう。
「今すぐ捨てなくていいから、いざというときのために必要最低限だけ残して後は隠す!」
え?捨てなくていいの?
とちょっと心が軽くなりませんでしたか?
それで3ヶ月くらい過ごしてみてください。
もし、無事に隠したものに手を付けなくても不安なく過ごせたのなら、隠した分は実は不要だったということを頭と心で理解していただけると思います。
それが手放すタイミングだと思っています。
焦らずにゆっくり見極めてみましょう。
最後まで残しておきたいもの
さて、ここまでくるとだいぶ物が減ってきたと思います。
いよいよここからが生前整理の神髄です。
生前整理とはただ断捨離するだけではなく、何を残し、どう引き継いでいくのかを考え実践していくことであり、断捨離+相続とも言い換えられるかもしれませんね。
さて、断捨離で残ったものはきっとこれからもあなたの生活を支え彩ってくれるものだと思います。
それはきっとあなたの人生の最期までともに歩んでくれるものでしょう。
ただ、これからも衣替えの時期などに合わせ、使わなくなった物、着なくなったものの確認は続けていきましょう。
そして写真や賞状・トロフィーなどの確実に最後まで残るものについては自分亡き後にどう処理してほしいのかを書き記すようにしていきましょう。
その役割を担ってくれるのが後述のエンディングノートだと思います。
資産の整理
生前整理は断捨離+相続とも言い換えられる。
と、言うことは相続の部分も含んでいるということになりますよね?
では、どのように相続を行っていったらよいのでしょうか?
これも後述のエンディングノートが活躍してくれます。
ですがその前に確認しておきたいことがあります。それは自分の資産や残してあるものがどれだけあるのかということ。
生前整理の中で最後まで残すと決めたものや預貯金、生命保険など、この機会に見直しておくとよいかもしれませんね。
エンディングノートを書く
自分亡き後にどう処理してほしいのかを書き記すようにしていきましょう。
その役割を担ってくれるのが後述のエンディングノートだと思います。
と書きました。
そして、困ったらとりあえず書いてみて。
と、言いたいところですがエンディングノートも0円から数万円まであり、ここは書くべきところ、ここは書かなくていいところなどなど、書き方のコツもあります。
最近は、地域の商店街の葬儀屋さんや仏具屋さんなどがエンディングノートの書き方講座などを開催していることもあるようで、エンディングノートが付いてくるのに受講料無料というお得な講座もあります。
気になる方はチェックしてみてはいかがですか?
生前整理におけるエンディングノートの役割はきっと最期まで残すと決めたものをきちんと託す、襷のような、宅急便のようなものかもしれませんね。
生前整理で気をつけたいこと
生前整理はけして断捨離ではない。
ここが最大の注意点だと思います。
ただ単に捨てたり片づけたりすることではないということです。
何を残し、どう伝えていくのかということをしっかり考えてほしいと思います。
生前整理が必要な理由
さて、ここまでやり方をお伝えしてきました。
生前整理を実践するうえでの参考にしていただけると嬉しいです。
では、ここで質問です。
なぜ生前整理が必要なのでしょう?
あなたにとって生前整理をする理由とは何でしょう?
えっ?いきなり?このタイミングで?
と思われたと思います。
でも、とても大切なことなのでいきなり聞いてみました。
どんなことにも必ず理由があると思います。
あなたの理由を忘れてほしくなかったのです。
断捨離は特に、熱中してしまうと「捨てること」が楽しくなってしまいます。
そして捨てすぎてしまったり、捨てたことに満足してしまいがちです。
生前整理は断捨離+相続、でしたね。
あなたの人生をこれからも彩ってくれるであろうお宝を探し、それとともにステキな人生を歩む。
やがて時が過ぎ、あなた亡き後につなぐ、宝物のタスキ。
ちゃんとつながれはそれは宝物のままですが、繋げ方を間違えるとガラクタになってしまいます。
あなたが大切にしてきたものを、たとえあなたが亡きあとに捨てるという選択をしてあってもそこをきちんと託すことができたなら、きっとその宝物は最後まで大切に扱ってもらえるはず、そう信じています。
まとめ
いかがでしたか?
生前整理も立派な終活です。
ぜひ取り込んでほしい活動ではあります。
終活そのものにも言えることですが目的を見失わないこと。
なぜ私はこれに取り組んでいるのか?を時々は確認してみてください。
たまに考えや理由も変わりますが、それでもかまいません。
あなたの人生をただ片付ける、ただ終う、だけではなく、生きやすくする、彩るためにこれからも小さな行動でいいので積み重ねていってほしいと思います。