そろそろ結婚をしたいなぁと思ったら婚活、転職したいなぁと思ったら転活、泣いてすっきりしたいなぁと思ったら涙活(るいかつ)、といったようにはじめ時がはっきりしている活動とはちょっと違う終活。
ではいつから、どんなふうに終活を始めたらよいのでしょうか?
今話題の終活、あなたも始めてみませんか?
今回は終活を始めるタイミングや終活って何をすればいいの?
ということについてお話ししていきたいと思います。
そもそも終活とは?
もともとは風習や習わしなどがあり、日々の生活の中で自然と行われてきた終焉に向けた活動。
「隠居生活」も実は終活の1つではないかと言われています。
第一線を退き、身辺整理をし、引き継ぎ、譲っていく・・・。
そうやって自分自身の人生の棚卸作業をし、自分を解き放ち、セカンドライフなどと呼ばれる次なるステージへ、そして終焉へと進んでいくのです。
現代では「死の個人化」や「おひとりさま」と言われるように以前は地域で取り扱ってきた死も家族単位になり夫婦単位になってきました。
自分の死について自分で考え、選択し、デザインする時代になってきているのです。
終活には様々なスタイルや考え方があります。
終活の先駆けであり、日本を飛び出して海外でも終活カウンセラー検定を実施している終活カウンセラー協会では終活をこう定義づけています。
「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ今をよりよく自分らしく生きる活動のこと」
すなわち、終活とは「ただ単に死に支度をするだけではない」ということなのです。
終活はいつから始めたらいいの?
婚活や転活のように~したいから始める!
というようにはじめ時がはっきりしないのが終活です。
出来ればしたくないからついつい先延ばしにしがちなのもまた終活の特徴ではないでしょうか?
そんな終活ですが、いつ始めたらよいと思いますか?
それはやっぱり「今でしょ!」と、なるわけで、思い立ったが吉日なのです。
現在日本には10代からの終活カウンセラーも存在しており、始める時期はまさに十人十色です。
最近では終活に関するフリーペーパーも出始めてきているようです。
とある終活フリーペーパーのターゲット層は40~60歳くらいとのこと。
そう考えると終活はその位から始めるのがよさそうだと言えそうです。
また、この世代はちょうど自分の親を看取る世代でもあります。
聞くに聞けない親の終活。
まずは自分が終活を始めてみて、そこからの話題展開ができたら、家族団らんの中でも終活の話ができそうですね。
終活って何をすればいいの?
終活といえば何を思い浮かべますか?
「家族に迷惑をかけないように色々と準備しておくこと」という漠然としたイメージでしかなかった終活も、最近では「エンディングノートを書くこと」だったり、「葬儀に関する準備をすること」だったり、「お金の心配をすること」だったりと、具体的な表現の答えが多く聞かれるようになってきました。
「今回は0円でできる終活3つ」をご紹介します。
エンディングノートを書こう
まずは終活=エンディングノート。
というニーズにお応えして、エンディングノートを取り上げます。
「え?エンディングノートって買うんじゃないの?」
「エンディングノートって高いんでしょ?」
そんな声が聞こえてきますが、「エンディングノート、もらえちゃうんです。」と言ったらどうでしょう?
なんか怪しい感じがしそうですが、この発行元が市区町村だとしたらどう思いますか?
保険会社や銀行、葬儀社などではいち早くエンディングノートの無料配布を始めていますし、まだまだ数は少ないものの自治体でも市役所の窓口などで無料配布され始めています。
まずはそのような無料配布されているものをゲットして書いてみましょう。
なぜなら、無料配布されているものは取り扱っている項目数が少ないため、わかりやすく、書きやすいからです。
その時の気分や考え、家族構成や社会情勢によって、同じ項目、問いであっても答えは変わり、流動的です。
そのため、誕生日などを機に定期的に見直すことをお勧めしていますし、安価なノートであれば毎年書き直すこともできます。
日ごろ利用している銀行さんや保険会社さんがあるようでしたら契約更新のたびにもらう粗品の代わりにエンディングノートをお願いしてしまうのもアリなのではないでしょうか?
身辺整理を始める
身辺整理、なんて言うと、いかにも死に結びつきそうですが、平たく言うと「お掃除をしましょう」ということなのです。
日本人の平均寿命は2018年7月発表のデータによると男性が81歳、女性が87歳でした。
男性が初めて81歳台に突入したことがニュースで取り上げられるなど、世界3位の長寿国らしいデータでした。
一方で3年に1回ほどの割合で健康寿命のデータも出されます。
これによると平均して男性は72歳、女性は74歳までが健康で自立した生活ができていることがわかります。
「寿命とお掃除なんて関係ないじゃないの!」というお怒りの声、ごもっともです。
とある便利屋さんから聞いたケースをご紹介します。
70代後半の女性からのご依頼だったようです。
お子さんたちが最近、廊下などでよく転ぶ親の姿が気になり、片づけるよう促したとのことですが、一向に片付かなかったゴミ屋敷寸前のお宅でした。
依頼者の女性は最近、体の衰えが気になっていたようでした。
地域包括センターに自ら相談に行った結果、要支援の認定が下りそうだとのことで介護サービス導入に向けて準備を始めることになりました。
しかし、ヘルパーさんに来てもらおうにも足の踏み場もない我が家。
一念発起してご自身でのお掃除を始めたのですが廊下に落ちているゴミを拾おうにもしゃがむ動作に一苦労。
昔は手を延ばせば届いたはずのタンスの上の段ボールもいつの間にか骨折ともいわれる腰椎圧迫骨折の後遺症で身長が縮み、踏み台がないと届きません。
しかし、やっとの思いで踏み台を持ってきてもステップの狭い踏み台の上ではバランスがとりにくく、立っているだけで精いっぱい・・・。
こんな事例は結構あるのです。
介護保険での家事援助には細かいルールがあり、身辺整理や大掃除などのお手伝いはしてもらえないことがほとんどです。
お掃除って、体力も心のエネルギーも使う作業です。
そして、好き嫌いが二極化しやすく、先延ばしされる傾向にあるものだと思います。
きっかけとしておすすめなのがゴミの日です。
多くの家庭はゴミの日前夜にゴミをまとめると思います。
時々、ゴミ袋に余裕のある日はありませんか?
そんな時に「引き出し1つだけ」や「棚1つだけ」というようにすぐにできるサイズの物を1つだけ整理してみます。
するとちょっとした時間とゴミの量なのにそれ以上の満足感や充実感を味わえます。
大掃除や断捨離は時間と体力と心の余裕があるときに思いっきり行うとして、日ごろからの「終活習慣」として取り入れてみてはいかがでしょうか?
葬儀のスタイルも決めておきたい
0円でできる終活3つ、最後は葬儀です。
最近では生前見積もりや生前契約も珍しくなくなってきているお葬式。
葬祭ホールなどでは終活セミナーなどを行いながら自社の葬儀についての説明会を同時開催するところも多く、自身の葬儀について考えたり相談したりする機会が多くなってきました。
しかも、葬儀の広告や会員獲得などを目的として開催していることが多いため、ほとんどのセミナーや説明会は無料で参加できます。
しかもお茶やエンディングノート、葬儀や終活に関するパンフレットなどのお土産付き、なんていうところもあるようです。
自宅近くの葬儀社さんですとその土地の風習や最近の葬式事情にも強いため、葬儀スタイルを決めるうえでの参考にはなりそうです。
契約を前提に聞きに行くのか、情報取集のために行くのかなど自分の中で目的をしっかり持って参加することをおすすめします。
関連記事:葬儀の事前の見積もりは可能?相談して得られるメリットを紹介!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
できれば避けて通りたいイメージの終活。
終活に限らず、どんなものでも行動にはエネルギーを消費します。
それは体力であったり、精神力だったり、判断力だったりと様々です。
年齢と共に熟成されるものもありますが、どれにも必ず必要なのは体力ではないでしょうか?
体力は残念ながら大人になると日々下降線をたどっていきます。
だからこそ早い段階からの終活をおすすめするのです。
様々なスタイルや考え方のある終活の中でも、今回は0円でできる終活を取り上げました。
これらを少しずつ生活スタイルの中に取り入れ実践していく「終活習慣」。今この瞬間から始めていただきたいと思います。
終活、いつするの?「今でしょ。」