年賀状、もうできましたか?
え?私?もちろん、まだです。
はがきすら買っていません。
と、いうわけで、これからの人も、投函済の人も、現在進行形の人にも役に立つかもしれない、終活年賀状のお話です。
書き方や文例、もらった際の対応などについて紹介していきます。
目次
終活年賀状とは?
今年急上昇のワード「終活年賀状」。
終活カウンセラーの中でも賛否両論です。
ちなみに私は終活年賀状反対派です。
その理由は「そもそも年賀状にこだわらなくてもいいのでは?」のところでじっくりお話しします。
まずは賛成派のご意見とともに、終活年賀状と呼ばれるものについての解説です。
終活年賀状とは何らかの理由から「年賀状を出すことそのものをやめる」もしくは「年賀状を出す人を厳選する」ために「この年賀状をもってあなたとの年賀状でのやり取りをやめます」とお知らせする年賀状のことです。
簡単に言うと、あなたへの年賀状は今年をもって終了~!!ということです。
ただでさえ「せわしない年の瀬に年賀状を書くことのわずらわしさ」や、「携帯やネットでいつでもどこでもつながれる時代だからわざわざ年賀状を書く必要がない」うえに、元日に届かない恐怖・送ったら喪中・松の内を過ぎるなどの「マナー違反が怖い」心情も重なって年賀状離れが進んでいます。
そこへ「終活」という、まぁちょうどよい言い訳になりそうな文言も加わったらもう無敵。
やめない理由を探す方が大変かもしれません。
現代の世相と心情が見事にマッチしたものだと思います。
終活年賀状の書き方と文例を紹介!
終活年賀状には大きく2つの意味があるといいました。
1つは、年賀状そのものをやめる。
もう1つは出す相手を厳選する。
まぁ、どちらにせよあなたへの年賀状は今年をもって終了~!!ということですから、その旨を伝えるように書きましょう。
そして、相手が納得できるだけの理由も書き添えましょう。
また、今後のお付き合いの方法も書き添えることで文面の印象は大きく変わっていきます。
新年早々、縁切り状を叩きつけられたと受け取られかねない、終活年賀状。
新たなステージへ進む決意表明も交えてこんな文面はいかがでしょうか?
(例)来年70歳・古希を迎える俳句つくりサークルに入っている人
新年 あけましておめでとうございます。
旧年中はいろいろとお世話になり、感謝申し上げます。
(以降、ここまでは定型文とします)
さて、今年は古希を迎え、いつまでも若くあろうと思う反面、小さな文字の読み書きが難しくなってまいりました。
大変心苦しいことではありますが、今年の年賀状を持ちまして、年賀はがきでのご挨拶は辞退させていただくことにいたしました。
より一層、俳句の会でのおしゃべりを楽しみたいと存じます。
今後ともよろしくお願いいたします。
年賀状そのものをやめる人(でも今後、付き合っていきたい人へ)
(定型文)
さて、通信手段が多様になった昨今、どなた様ともいつでもどこでも連絡が取れる時代となりました。
かくいう私も、ご縁のある方とはその時々、連絡が取りあえる環境におり、年賀状を出さずしてもご挨拶ができると考えました。
そのため、本年を持ちまして新年のごあいさつ状は最後とさせていただきます。
これからもより一層のお付き合いをお願いいたしたく存じます。
年賀状の出す相手を整理するとき
(定型文)
毎年のことですが、師走のころは心穏やかに過ごすことが難しく、1枚1枚、思いを込めてしたためたい新年のごあいさつ状も印刷に頼り、味気なく、心苦しく感じておりました。
そのため、誠に心苦しく勝手ながら、今年をもちまして新年のご挨拶を納めることといたしました。
どうぞご理解くださいますよう、お願いいたします。
今後もどうぞお健やかにお過ごしください。
あなたの人生で最後になるかもしれない年賀状。
これらを組み合わせたりしながら、あなたに合った文面を作ってみて下さいね。
終活年賀状をもらったらどうする?
さて、逆の立場に立った時、あなたはどう感じるのでしょうか?
終活年賀状を送ってきた相手の心情に寄り添ってあげることができますか?
もし、先述のような文章であるのなら、「送ってこないでくれとは言っていない」ことになるため、あなたは来年以降、「年賀状を送っても送らなくてもよい」ことになります。
ただし、あなたも来年以降送らないのであればその旨をお伝えした方が無難だと思います。
できる環境にあるのなら、きちんとご挨拶はしたいものです。
お付き合いが減っていくのは時代背景もあるとは思いますが、寂しいものですね。
終活年賀状に対してはこんなお返事の寒中見舞いはいかがでしょうか?
今年も年賀状を頂きありがとうございました。
毎年、お互いの無事を確認でき、あなたを思うひと時を楽しみにしていましたが、それももう、かなわなくなると思うと寂しい限りです。
私の方は今後も、どの方へも今まで同様に筆の続く限り、新年のご挨拶をさせていただきます。
寒さ厳しい日々ですが、どうぞご自愛くださいませ。
今年も年賀状をありがとうございました。
実は私も悩んでいたのですが、結局いつもと変わらぬ年賀状となってしましました。
しかし、今年は数枚、あなたのような年賀状を目にし、私も年賀状でのご挨拶は今年で納めることといたしました。
来年以降、お互いに年賀状でのご挨拶はなくなってしまいますが、今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
そもそも年賀状にこだわらなくてもいい!
私の周りの年賀状事情
私の知人は毎年、年賀状を出しません。
その代わり寒中見舞いが毎年必ず届きます。
寒中見舞いとは松の内と呼ばれる期間を過ぎて、立春の間に出すものです。
年賀状は松の内と呼ばれる1月1日から1月7日までの間の挨拶状です。
寒中見舞いは喪中などの関係なく送ることができます。
そのため、友人は年賀状や喪中はがきがすべて届いたころから、それにお返事を書くかのように寒中見舞いを用意するのです。
これならば、年の瀬の忙しさから解放されたころ、同じ文面のはがきで済みますね。
メールやSNSでの新年のご挨拶でも構わないと思いますし、暑中お見舞いだけ、というのも面白いかもしれませんね。
終活年賀状に対する危機感
冒頭でも書きましたが、私は終活年賀状、反対派です。
なぜなら、エンディングノートを書くときに必要だからです。
エンディングノートの中には交友関係や、もしもの時に連絡を取ってほしい人をリストアップする作業も含まれる場合があります。
そのリストアップの際に年賀状は重要な役目を果たします。
交友関係は維持したいあの人、名前も住所も連絡先も思い浮かばない・・・そんな時にあの人からの年賀状があれば名前や住所を知ることができ、もしもの時の連絡を託すことができますね。
また、エンディングノートがなくても、年賀状があれば残された家族は交友関係を把握することができるでしょう。
そして何より、終活は縁を切ることではありません。
今後、自分の人生を豊かにしてくれる人間関係を大切に育んでいくことが本来の終活の姿の1つだと考えています。
まとめ
いかがでしたか?
これからの人も、投函済の人も、現在進行形の人にも役に立つかもしれない、終活年賀状のおはなしでした。
終活年賀状を出すにあたってはご自身の中での葛藤もさることながら、もらった方もまた、相手を思い、考えてしまうことでしょう。
私は終活年賀状反対派ですが、終活年賀状を全否定はしません。
書きたくても書けない事情もあることでしょう。
どれが正解、というものもないと思います。
ただ1つ、忘れてほしくないのは「終活は縁切りではない」ということです。
年に1度、互いの無事を伝えあってきたツールであったはずの年賀状です。
これがきっかけで気まずくなったり、疎遠になることがないようにしてほしいものですね。