親戚、知人のお通夜や葬儀に参列される際、みなさんは香典を持っていくとこが多いと思います。
では、家族が亡くなった場合、どうでしょうか。
自分の兄弟であれば、香典を出すでしょう。
自分の親の場合も、出すことが多いと思います。
しかし、自分が喪主となり葬儀を執り行う場合は、香典を出すのでしょうか。
葬儀に参列する側の場合、正直あまり深く葬儀について考えることはないのかもしれません。
いざ、自分が喪主を行うとなると、ふとした疑問や分からないこともたくさんあります。
ここでは、自分がいざ喪主をする場合に慌てることがないように、ふとした疑問を解説します。
目次
喪主も香典を出すの?
一般的には喪主は香典を出さないと思われている方が多く、実際に喪主が香典を出すことは少ないのが現状です。
その理由は、一般的には喪主が葬儀費用を出すことが多いからです。
費用を出すと言っても、故人が生前貯めたお金を使って葬儀を行うことが多いのですが、その葬儀を執り行うまでの段取りや費用に関しては喪主が中心となって行うため、香典を出しません。
基本的に香典は個人単位ではなく、家単位で出すため、喪主の奥さんが出すこともありません。
実際には、喪主が香典を出すことはあまり多くはありませんが、まれに喪主が香典を出す場合があります。
それは喪主以外に施主がいる葬儀の時は、喪主も香典を出します。
「喪主」はよく聞くと思いますが「施主」はあまり馴染みがなく、施主は葬儀でどんな役目をするのか、また喪主との違いは何かを解説します。
「喪主」と「施主」の違いは?
喪主は、わかりやすく言うならば遺族を代表して葬儀を執り行う人のことです。
葬儀に参列した際に挨拶などを行うことも多く、遺族の代表者です。
施主は、その葬儀の費用を出す人のことです。
一般的な個人葬の場合は、「喪主=施主」となっていることが多いため、あまり施主が誰かと意識することはないのですが、社葬などの場合は喪主と施主が異なることが多いの現状です。
社葬の場合は、喪主は個人の遺族が担い、施主は費用を負担する会社となります。
よって、喪主が香典を出すのは、社葬などのように喪主と施主が別である場合です。
しかし、社葬であるからと必ず喪主が香典を出さなければいけないわけではありません。
施主が香典を受け取る場合、喪主は香典を出すのですが、遺族が香典を受け取る場合は、特に喪主が香典を受け取る必要はありません。
基本的に会葬礼状や香典返しなどは、喪主である遺族が負担することも多いため、確認をしてく必要があります。
施主の方に確認することができない場合は、喪主が香典を用意しておくと後から慌てることもありません。
しかし、確認できないということはほとんどありませんので、葬儀に関することで分からないことがあれば遠慮なく施主に確認してください。
関連記事:喪主と施主の決め方は?違いや役割も解説!
喪主が出す香典の金額相場はいくら?
では、喪主が香典を出す場合の相場についてです。
これは、喪主の年齢によっても違います。
社会人になってまだ間もない20代と働き盛りの50代ではやはり金額は異なるのが一般的です。
もちろん、20代でも収入が多く年齢に関係なく出すことができる場合は、その方の気持ちで多く出すこともあると思います。
また、年齢だけではなく故人と喪主との血縁関係によっても相場は異なるため、詳しく見ていこうと思います。
喪主の年齢別でみる香典の相場はいくらか
・20代・・・3~10万円
・30代・・・5~10万円
・40代以上・・・10万円~
これが一般的な相場となります。
どの年代でも共通してみられる金額としては10万円です。
なので、10万円を香典として出しておくことが一番無難かもしれません。
しかし、喪主に収入がない場合や未成年の場合は、無理に出す必要はありません。
香典以外にも喪主は葬儀でするべき役割が多いため、香典だけが故人を偲ぶものではありません。
血縁関係による香典の違いは?
・父母の場合・・・さきほどお伝えした金額でよいと思います。
相場で言えば10万円が一般的です。
・祖父母の場合・・・一般的な相場は1万円以上です。
香典に上限はありませんが、多くても5万円が一般的と言われています。
・兄弟、姉妹の場合・・・一般的に5万円が相場となっています。
もちろん兄弟が未成年であれば、出す必要はないと思います。
あくまでも一般的な例をあげましたが、それぞれ血縁以上に関係性というものがあります。
関係性がより密であった場合は、この相場より多くても何の問題もありません。
逆に関係性があまり密ではなかったという場合は、後々親戚から何か言われることを考えても一般的な相場である金額を出すのが良いかと思われます。
喪主が出す香典の表書きは?
社葬などで喪主が香典を出す場合は、通常の香典と同じように薄墨で名前を書きます。
これは喪主に限らず香典に名前を書く際は、必ず薄墨の筆ペンを使用してください。
このルールを知らない方が多く、濃い墨の筆ペンで書かれる方がいます。
一般的に濃い墨の筆ペンを使用するのはおめでたい時です。
喪主が香典を出す際の表書きには、特に喪主などの記載も必要はありませんが、どうしても書きたいと言うのであれば、名前よりも小さく喪主と記載してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
社葬で家族の葬儀を執り行うことは、それほど数は多くはないと思います。
一般的な個人葬であれば、喪主は香典を出す必要はありません。
また社葬であっても、香典を施主である会社が受け取るのか、遺族が受け取るのかで、喪主が香典を出すのか出さないか異なります。
喪主が香典を出す場合においても、喪主と故人の血縁状況や喪主の年齢によっても異なるため、香典を出す場合は、参考にしていただければと思います。
決して金額のみで故人を偲ぶわけではないので、無理のない範囲で出すことを提案します。
葬儀が終わっても、その後四十九日法要や一周忌などもあります。
なので、費用に関しては、考えておく必要がありますね。
人生において喪主をすること自体少なく、喪主の経験をしない方もとても多くいます。
喪主という経験を後から後悔することのないように、事前の下調べが大切ですね。