「四十九日の服装は何をきればいいの?」と疑問に思ったことはありませんか?
四十九日法要の案内状にも、「平服でお越しください」と書かれていて本当に平服で行っていいのか困ってしまい、結局何を着ていけばいいか当日まで悩んでしまいます。
そこで今回は四十九日の法要に参加する際の服装について詳しくご紹介していきます。
参列の際は喪服なのかスーツなのか、ネクタイ・腕時計・靴はどのようなものを用意すればいいのかなど、四十九日法要に参列する方の男性の服装全般を解説してまいります。
四十九日法要って何をするの?
四十九日法要とは故人が亡くなってから死後49日目に行う法要の事を一般的に指しています。
人は亡くなったその日を1日目として死後の世界を旅をしながら7日ごとに十王による裁判を受けます。
閻魔大王で有名な冥府の裁判というものです。
死後の裁判では生前の行いなどを十王が見て判決を下し、7週目の49日目に最終的な判決が下され、故人の魂が浄土へ行くか地獄へ行くかが決まります。
故人が旅をしながら裁判を受けているその間、遺族は初七日法要に始まり7日おきに法要を行い、故人の魂の追善供養を行うことが仏式の法要では重要とされてきました。
遺族の追善供養によって軽い罪の魂は、情状酌量の判決を下され一度裁きを受けるだけで浄土か転生行きが決まり、逆に追善供養のない魂は生前の罪がそのまま裁判に反映され地獄に行く可能性が高くなります。
仏教の考え方として死後の追善供養は故人の魂の救済処置という意味合いを持っているので、魂を浄土に送るためには遺族の法要が大きな鍵となります。
そのため日本では追善供養の為に行う初七日法要と四十九日法要を特に重視しています。
四十九日法要では、故人とゆかりのあった方を招いて法要を執り行います。
またこの日を境として忌明け(きあけ)とし、故人の魂が現世より旅立ち遺族が日常生活に戻るタイミングの日にもなります。
四十九日の男性の服装は喪服?
日本のマナーの怖いところは「本音と建前」です。
建前では「無礼講で」と言われても、本音の部分では無礼講でない場合は沢山あります。
四十九日法要の際の服装に関しても同じ事が言え、「平服でお越しください」の一言に頭を悩ませる男性は非常に多いと思います。
ましてや葬儀や法要など日常的に立ち会う機会の少なく、作法やマナーについてどうすればいいか分らずパニックを起こしそうになるというものです
そこでここからは男性の服装について詳しく解説していきましょう。
ストライプのスーツでも失礼にならない?
基本的に一般参列者の服装は遺族や親族ほどに厳密に決められてはいません。
そのためストライプの入ったスーツでも問題ありません。
しかし入っているストライプが太いものや、華美にうつる物は服装として相応しくないので参列する際にきる事を避けたほうがいいでしょう。
葬儀や法要の服装と言えば、遺族や親族の場合はブラックフォーマルの着用が必然です。
葬家・施主側が一般参列者よりも格下の服装をすることは失礼になるため、ブラックフォーマルですが、一般参列者は厳密に言えば喪服や略礼装でなくとも参列が許されます。
法要の場合、施主は事前に有給を取り段取りを進めていますが、一般参列者が確実に休みという保証はありません。
一般的には四十九日法要は四十九日目かその日の前の土日に行われますが、休みを取れる方もいれば取れない方もいます。
そういう方が会社終わりや、会社を早退してこられる場合を想定して一般参列者の服装は厳密には定められていません。
そういった意味で男性のスーツでストライプの入っているものを着て四十九日法要に参加してもよいのですが、派手なものや目立ち過ぎるストライプは法要の場に相応しくないので避けるようにしましょう。
ネクタイの色で気をつける事
ネクタイですが葬儀同様に華美な物は避けるようにしてください。
一般的には無地の黒が無難です。
しかしネクタイに関しては様々な意見があり、黒でなくてはいけないであるとか、黒に限らず濃紺やグレーでもよいという意見もあります。
服装に合わせるのであれば黒で統一する事が見た目にもよいでしょう。
また施主がブラックフォーマルを着て無地の黒ネクタイをしているので、それに合わせて一般参列者も黒で統一するのも無難でしょう。
また四十九日法要は葬儀と違いスーツの色も濃紺やグレーのスーツであっても参列しやすいので、それに合わせて無地の濃紺のネクタイやグレーのネクタイをつけてもよいでしょう。
ネクタイを選ぶポイントとして一番重要なのは無地であることです。
葬儀の際同様に黒の無地が一番無難でよいのかもしれませんが、タイミングが悪ければ黒の無地のネクタイを準備する事ができません。
そういう場合はなるべく無地の濃紺もしくはグレーのネクタイを選びましょう。
間違っても白のネクタイは選んではいけません。
腕時計はしてもいい?
腕時計はしても構いません。
しかしネクタイやスーツ同様に華美なものは避けるようにしましょう。
例えば最近流行の大きな文字盤の付いたものや、金色の煌びやかなものは相応しくありません。
またレザーや蛇皮などの殺生を連想させるようなベルトは法要の場に適していませんので避けるほうがよいでしょう。
四十九日法要で時計を身につける際はシンプルな腕時計が好ましいでしょう。
黒やシルバーなどの腕時計でしたらマナー違反にもなりませんのでおすすめです。
関連記事:お通夜や葬儀の際にしてはいけない腕時計について!革ベルトや黒文字盤はダメ?
靴はどんなものがいいの?
靴は華美な装飾のない黒の靴を撰んでください。
また爬虫類皮のものは殺生を連想させるので避けるべきでしょう。
基本的にスーツで参列する場合はベルトや靴に皮革などをつかい殺生を連想してしまいますが、これにかんしては暗黙の了解のような部分があり、過度に皮革と分るようなものでなければ問題ありません。
また男性のスーツに合わせる靴として小さい金具が付いたものをよく見かけますが、こちらも控えるほうがよいでしょう。
華美な装飾でないにしてもシンプルな靴を選び履くほうが施主にも喜ばれます。
関連記事:お通夜での靴のマナーについて!男性はどこを気にすればいい?
平服で!と言われた時の無難な服装は?
「平服でお越しください」の一言にだまされて私服で行った方は少なからずいらっしゃるかと思います。
はじめて四十九日法要に参加される方であると、文面をそのまま鵜呑みにしてしまい参列の服装を私服にしてしまうことは珍しいことではありません。
しかし「平服でお越しください」とは「喪服・略礼装でなくとも、それに準ずる服装でお越しください」と言う意味ですので勘違いをしようにお願いします。
では、「平服でお越しください」と言われた際にどのような服装が無難であるかご紹介しましょう。
一般的には葬儀の際に着た服装が最も無難であるといえましょう。
四十九日法要も葬儀に準ずる仏事である事には変わりありませんので、ブラックフォーマルに白の無地のワイシャツ、黒の無地のネクタイに華美な飾りの付いてない黒の靴、過度な装飾や大きすぎないメンズの時計が最も無難な服装であると言えます。
また最近では葬儀社の方も葬儀や法要の際にグレーや濃紺のスーツを着る方も多いので、そういった方々を参考にグレーや濃紺のスーツを選んでもいいかもしれません。
一般参列者の服装は厳密に決まっていないので喪服・略礼装に順する服装であれば大抵の場合は問題ありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本では建前と本音がはっきりと分れているので、建前どおりにしてしまうと恥をかいてしまうかもしれません。
そうならない為にも今回の記事をよく読んでいただいて、参考にしてみてください。
今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。
最後まで読んでくださり有難うございました。