家族葬でもお坊さんは手配する?費用やお布施はどれぐらい?

家族葬

 

ご葬儀を親族として開く側に立ったり、あるいは参列した時に必ずと言っていいほど見かけるのが、お坊さんの姿です。

 

別に普段から熱心にお寺様に行って念仏を唱えているわけでなくとも、葬儀の際にはお坊さんをお呼びするのが慣習のようになっています。

 

これが神道になれば神社の宮司さんが、キリスト教であれば牧師さんが来てくださるなど、どのような形態であれ、葬儀の時には宗教関係者の方がいらっしゃることが一般的となっています。

 

そして、当然来てくださったお坊さんや宮司さんには、お礼を渡さねばなりません。

 

これが以前もご説明をした『御布施』というものです。

(神道では『御祭祀料』、キリスト教では『献金』といいます)

 

しかし、その費用は「お気持ち」とはいえ馬鹿になりません。

 

ご葬儀は少しでも値段を抑えたい、という方も増えており、何とかその部分を減らしたいと考えている方も多いです。

 

葬祭亭 線香
葬祭亭 線香

今回は、お坊さんを呼ぶ意味や、その費用について書いていきたいと思います。

【お坊さんを手配する理由は3つ】

 

そもそも、お坊さんを呼ぶのは何故なのでしょうか。

 

本人が熱心に信仰していたかどうかに関わらず、ただ慣例的に呼んでいただけに理由がイマイチ分からない方もいらっしゃると思います。

 

実はこれにはいくつも理由があります。

 

それぞれの意味合いについて詳しく書いていきたいと思います。

 

《故人を導く》

仏教の世界では、人は亡くなると極楽浄土まで修行をしながら旅をし、最後は仏様になるという考え方があります。

 

この旅は49日続き、その日数を経ると極楽浄土にたどり着き、仏様となります。

 

四十九日の時にお骨を寺や霊園に入れるのは、人間の体を捨てて仏様になったためです。

 

お坊さんの役目は、故人の魂に対して死んだことを理解させ、先ほど書いた極楽浄土への旅をするように導く、というものです。

 

これができないと成仏できずにずっとこの世をさまようことになるのです。

 

このことから、お坊さんのことを「導師」とも言います。

 

《お寺の考えにならう》

もし、読者の皆さんがお盆に、先祖代々のお墓や納骨堂にお参りに行っているのだとしたら、将来皆さんのお骨が入るのはそのお墓になるかもしれません。

 

前述の通り、四十九日を過ぎると仏様になる為、お骨をお墓や納骨堂に移します。

 

これを「納骨」というのですが、この納骨先は大体先祖代々、祖父母やご両親などのお骨が入っている場所になることが多いです。

 

その場所をお寺さんが管理している場合、そのお寺さんのルールに従う形になります。

 

もしくは、これまで葬儀や法事に来ていただいたお寺様がある場合はそこに来ていただく形になります。

 

このルールとは勿論、お通夜や葬儀のルールを指します。

 

このため、お通夜と葬儀には当然そのお寺様に来ていただく形になります。

 

これでお呼びしないとお寺様に対して大変失礼にあたり、最悪お寺様から納骨を断られてしまうケースもあります。

 

あるいは「お寺さんがあるのに何故よばない」といった家族・親族内からの不信感につながり、後で揉める要素にもなりえます。

 

遠すぎて難しいなどの事情がある場合は、きちんと説明してお寺様と家族・親族の了解を得ておきましょう。

 

《遺族の悲しみを和らげる》

故人様のことだけでなく、残された遺族様のことも考えるのもお坊さんの役割の一つです。

 

読経や葬儀後の法話を遺族様にされることで、悲しみや後悔の念を少しでも癒すのです。

 

故人様がどういう存在になったか、これから葬儀に向けて何をすべきか、今後をどう生きていくべきかなど、お寺様によって話される内容はバラバラですが、いずれも共通しているのは、残された遺族様を心のケアを目的としているということです。

 

このように大きく3つの理由があり、お坊さんの役目については理解頂けたかと思います。

 

しかし、読者の皆様の中にはお坊さんがいない葬儀に参列された方もいらっしゃるかもしれません。

 

上記の役割がありながら、どうして呼ばないのでしょうか。

 

これについて、次の章で書いていきたいと思います。

【お坊さんを手配しなくてもいいの?】

 

結論から言えば、必ずしも呼ぶ必要はありません。事実、お坊さんを呼ばずに葬儀を執り行う方もいらっしゃいます。

 

・お寺やお墓関係のややこしいことが嫌だ
・菩提寺のお坊さんが嫌いなので呼びたくない
・実家からあまりにも遠すぎて呼ぶのが難しい
・故人が改宗した
・故人らしい葬式がしたい
・お金がないから呼べない
・そもそも付き合いのあるお寺が無い

 

こういった理由で葬儀の場にお坊さんを呼ばないこともあるのです。

 

ただ、これらの場合は大体お寺様や家族・親族への相談をきちんとされたうえで執り行っています。

 

勝手に行えば、後で揉めることになりかねないので避けた方がいいでしょう。

 

お寺様の方も、最近はお坊さんを呼ばない葬儀が増えていることはご存知なので、相談すればきっと理解を示して下さると思います。

 

 

【お坊さんを手配する費用ってどれぐらい?】

 

お寺さんを手配することそのものには、料金はかかりません。

 

強いて言うなら、「お布施」「御車代」がこれに該当すると言えます。

 

「御車代」は、いわばお坊さんの交通費、といったもので、ガソリン代や運賃などが含まれます。

 

相場としては5千円~1万円くらいですが、お寺様によっては実費で求められることもあります。

 

 

【お布施はどれぐらい包めばいいの?】

 

前の章でも少し出てきた「お布施」ですが、全国平均は、約47万円(お通夜、葬儀、初七日分の総合計)くらいですが、これは宗派や地域、お寺様の格によっても異なるので、これ以上具体的に言うことは難しいです。

 

確実な方法としては、お寺様に直接尋ねることが挙げられます。

 

決して失礼なことではないので、気にせず尋ねてみましょう。

 

ただ、お寺様の中には「お気持ちでいいですよ」と具体的な額を言わないところもあります。

 

その時は、家族や親族に前回の葬儀ではいくらだったかを尋ねてみましょう。

 

それに合わせて払えば問題はありません。

 

もし、家計が厳しくお布施があまり出せそうにない場合は、これもお寺様に相談されておくと良いでしょう。

 

事前に相談をしておけば、お布施が足りないからといって断られることはないと思います。

 

 

【まとめ】

 

いかがでしたでしょうか?

 

何となく慣例的に呼んでいるお寺様ですが、今回紹介したように儀礼的にも納骨の面からも呼ぶ意味はあります。

 

しかし、読者の皆さんにご理解頂きたいのは、呼ばなかったからといって決して悪い葬儀という訳ではないという事。

 

一番大事なのは故人様の冥福を祈ることですから、無理に形にこだわる必要はないのです。

 

序盤で紹介した「成仏できない」というものに関しても、あくまでも考え方の問題であって、実際呼んだからといって成仏できたかは、生きている私達には確かめようがありません。

 

お坊さんを呼んだ場合と、そうでない場合と一長一短ありますが、故人の遺志や家族の思い、お墓やお寺の都合、家計の事情などを把握して、あえて呼ばない選択をするというのも一つだと思います。