家族葬の通夜は参列してもいいのかな?
家族葬の通夜に参列する場合、香典ってどうしたらいいんだろう。
こんな疑問に答えていきたいと思います。
突然入った訃報、案内をよく聞いてみると「家族葬で執り行います」という文言。
最近よく聞くようになった「家族葬」というワード、実際大手の葬儀社でもこれを取り入れているところが増えてきています。
ということは一般の人(上司・部下、友達など)は参列してはいけないのでしょうか。
また、参列できないとして、代わりにできることは何か無いのでしょうか?
この記事でわかる事
- 家族葬での通夜の参列に関して
- 家族葬の通夜に参列する際の香典について
- 家族葬と聞いた時のお悔やみの仕方
今回は、「家族葬」についておさらいしながら、参列できない場合の対応方法について書いていきたいと思います。
目次
【家族葬の通夜は親族以外でも参列していいの?】
一口に「家族葬」といっても、実は明確な定義は存在していません。
「家族葬」の「家族」を、『一緒に暮らしている数人規模』とするのか、『故人の兄弟、両親、子供を含めた規模』とするのか、『遠方の親戚を含めた数十人規模』にするのか、これは各家庭の考え方によります。
しかし、どれも共通しているのは『血がつながっている家族、親族がメインの参列者』という点。
つまり、基本的に会社関係や友達関係を呼ぶつもりは無い、ということになります。
このことから考えると、「家族葬で執り行います」という文言があった場合は参列を避けた方が良いと言えるように思えます。
ところが、これも微妙なところで、例えば故人と大変親しかった友人は例外的にOKなど、一概に避けるべきとは言えない面があります。
もし参列を希望するなら、ご遺族様に一度連絡を入れて参列をしても良いかを尋ねてみると良いでしょう。
ご遺族様としても、この人は来る意志がある、ということがハッキリするので準備もしやすくなります。
逆に「一般の方の参列はご遠慮願います」とハッキリとお断りの旨が示されている場合は、行くべきではありません。
【家族葬の通夜に参列するなら香典は持っていく?】
参列するかどうかもですが、香典の有無も気になるところです。
香典については家族葬の場合、そもそも遺族様が香典を辞退される場合も珍しくありません。
香典を受け取ると、葬儀後に香典返しという返礼品を送らないといけないので、遺族様にとって負担になる面があるのです。
その品物も半返し(もらった額の半分の額をお礼に返すこと)にしないといけないだとか、この種類の品物はマナー違反だとかややこしい決まりがいくつもあるのです。
それならいっそ、香典そのものの受け取りを辞退しようという訳です。
しかし、逆に「せっかく頂けるのなら…」と受け取られる方もいらっしゃいます。
そこで、香典をお断りしているかが分からない場合は、通常通りに香典を持っていき、受付で聞いてみるのが良いでしょう。
受け取られればそれで良いですし、お断りされればお線香をあげるだけあげて、香典は持って帰れば良いだけです。
断っているのが予めハッキリしている場合は、かえって失礼にあたるので持って行ってはいけません。
《参列しないなら香典は預けてもいいの?》
参列できないということが分かったものの、故人がお世話になった人だけに香典だけでも送りたい、という方もいらっしゃるでしょう。
その場合、ご遺族様に事前に確認をとって郵送するという手法があります。
香典の到着は葬儀後になりますが、下手にバタバタしている葬儀中に渡すよりも、ご遺族様にとっては心理的な負担が少なくて済みます。
もしくは、後日弔問に伺った際にお渡しするという方法です。
これもやはりご遺族様に心理的負担を与えにくい手法です。
両者に共通しますが、ご遺族様に尋ねる際は「ご迷惑でなければ」というニュアンスで尋ねた方が良いでしょう。
些細なことですが、これがご遺族様に対する気遣いの気持ちになります。
いずれの場合も、香典をお断りの意志が確認できる場合は絶対に送ってはいけません。
《香典の代わりに渡せるものはある?》
香典の辞退がご遺族からあったとしても、やっぱりどうしても何かの形で弔意を伝えたい、という方もいらっしゃるでしょう。
その時は代わりに供花を送り、簡単なメッセージを添えるという手段があります。
供花と言うと、葬儀の祭壇の横に飾る『○○株式会社 代表取締役』などの札がかけられた花を想像すると思いますが、その供花もご遺族の負担にならないようにあまり高い価格のものを送るのは避けましょう。
また、メッセージには「お返しは不要なのでお気遣いなく」などの言葉を添えると良いでしょう。
【家族葬と聞いた時にできるお悔やみは?】
どうしても一般の人の参列を断る家族葬では、お悔やみを伝える手段が制限されてしまいます。
参列が断られれば香典だけでも、香典も駄目ならば供花やメッセージだけでも、もしそれでもダメならば、後日落ち着いた時を見はからって弔問、もしくは花束を贈るなど、方法は意外と沢山あります。
ただ、あくまでもご遺族のお気持ちが大切ですから、断られたことに対して無理に送ろうとする必要はありません。
ご遺族としても、今は静かに故人を見送りたいという思いがあり、それ以外のことは考えたくないと考えているでしょう。
故人を思ってお悔やみを送っても、それが遺族の負担になってしまってはよろしくないことですから、どうしてもお悔やみを送りたいならば、葬儀が終わって落ち着いてからの弔問でも全然遅くありません。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか?
家族葬が増加傾向にある現在、このように参列を断る葬儀も増えていくことでしょう。
となれば、その際の香典の渡し方なども知っておく必要があると言えます。
もし、あなたがお店や会社を経営しているなら、部下にご不幸があって家族葬で行う際の参考にもなると思います。
慣例的に上司が葬儀に参列する、というのが会社や役所では多いですが、家族としては負担になっていることは少なくありません。
会社でなくとも、趣味の同好会や老人会でも同じようなことになる為、いっそ式が終わるまで黙っている方もいらっしゃるようです。
このように、遺族は余裕があまりありませんから、この悲しみの気持ちを汲み取ってお悔やみを表明することが必要だといえるでしょう。