突然の家族や親族の訃報。
葬儀を出すのも費用がかかって大変だけど、お墓も用意しなくては…
もちろん遺族としてはきちんと葬ってあげたいですよね。
でもまとまったお金が用意するのが難しい、という状況に陥る方も多くいらっしゃいます。
葬儀はできたけれども、その後の埋葬先は?納骨は?
悲しみの中に居ながらも同時に現実的な心配をしなくてはいけないものです。
ですが、そんな方のためにも解決方法はあります!
新しい形で故人を弔う方法は?お金がなくても大丈夫?
ということについてご案内します。
目次
家の庭に遺骨を埋葬してもいいの?
地方などには自宅の庭にお墓があるお宅を目にすることがあります。
家の庭に遺骨を埋葬することは可能なのでしょうか?
実はこれは、現在では法律上やってはいけないことになっています。
「墓地、埋葬等に関する法律」というものがあり、’埋葬または焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない’というルールがあり、いくら自宅の庭であっても法律上、勝手にお墓を作ってはいけないことになっています。
自宅のお庭にお墓がある場合は、この法律が施行される以前に建てられたものでしょう。
このように法律で定められておりますので、いくら身内の遺骨といえども自宅の庭に埋葬してしまうと法律違反となりますのでご注意ください。
では、どういったところが墓地と認められているのでしょうか。
現在では墓地としての許可申請ができ、受け付けてもらえるのは宗教法人か公益法人のどちらかがほとんどです。
それぞれの自治体で定められていますので、ご興味のある人は聞いてみると良いでしょう。
ただし、ペットの遺骨はこの法律にあてはまりませんので、庭にお墓を作ってペットの遺骨を埋めても大丈夫です。
ローンを組むこともできる
葬儀は思いの外、費用がかかるものです。
気が付いたらお墓にあてるお金がなかった…ということもあるかもしれません。
そのようにすぐに現金が用意できない場合はローンを活用するという手があります。
墓石店などが提供している建墓ローンはお墓を建てるために作られたローンです。
銀行などではメモリアルローンとしお墓に限らず葬儀・仏壇など葬儀費用全般を助けてくれるローンが出てきています。
銀行や葬儀をお願いした葬儀社の担当に相談して、いざとなったら利用すると良いでしょう。
お墓を建てなくてもできる供養の方法
ではお墓を建てる以外に供養する方法はないのでしょうか。
実は思っている以上にたくさんの方法があります。
お金がない、という理由以外にも墓を守っていく人がいないなどの理由で墓を持たない選択をする人が増えています。
法律の範囲で許されている供養方法を調べてみました。
自宅供養
自宅の仏壇などにお骨を安置して供養を行います。
納骨ができる仏壇も販売されています。
コンパクトな小さい納骨壺も市販されており、インテリアにマッチするものもたくさん出ています。
家族がなくなって寂しいと思う方は検討されてもいいかもしれないですね。
散骨
粉末状にしたお骨を海に撒く方法です。
他のご遺族と一緒に船に乗って沖に出て、お花なども一緒に海に散骨します。
海洋葬とも呼ばれますが、故人が海が好きだった、自然に還してあげたいという理由で選ぶ方も多いようです。
散骨しても良い海の場所も決まっていますので、その場合も必ず専門業者にお願いする必要があります。
海洋散骨に関してはこちらで解説しています!
樹木葬
石墓という概念をなくし、草木の下に納骨することを樹木葬と言います。
お墓はどうしても石の代金で価格が上がってしまいますので、石を使わないということで安価に済ませられます。
ただし、散骨が認められた土地に限ります。
海洋散骨と同じように自然に還るという意味では人気があるようです。
永代供養墓
お寺にお骨を納めて供養を任せてしまう方法です。
お寺が春秋のお彼岸、お盆に合同でご供養を行ってくれます。
お骨は他の方とまとめて一緒に納骨堂に入ります、その時墓誌などに名前を刻印してもらうのが一般的です。
共同墓
他の方と一緒に複数人が共に納骨される場所のことです。
地方によっては地域のコミュニティーが持っていて、自治体などが管理している共同墓地もあります。
永代供養を行っている寺院には新しく設置しているところが増えています。
お墓の管理は他のご家族と一緒にしていきます。
合同墓
他の方と共に収めるお墓です。
永代供養であることが一般的で、管理者が供養などをやってくれます。
納骨堂
納骨堂に安置する方法です。
永代供養であることが一般的で、寺院が管理する納骨堂という建物の中になります。
室内ですのでお参りしやすく費用が他より安いというメリットもあります。
納骨墓
納骨堂は屋内ですが、納骨墓は屋外の集合型のお墓となります。
小さいマンションのようなイメージで設計されていることが多いです。
こちらも永代供養であることが一般的です。
送骨
永代供養をしている寺院にお骨を送る方法です。
近くにそういった場所がなく、わざわざ行くことができないという方には便利なサービスです。
送骨したあとは寺院で管理し、供養してくれます。
火葬場で遺骨を引き取らないという方法もある
思い切って遺骨を引き取らないという方法もあります。
欧米では遺骨を引き取るかどうかは家族の意思で決めるという所もありますし、日本でも全体の三分の一ほど部分的に持ち帰り、あとは火葬場で処分されるというところもあります。
お骨を引き取らない選択ができる火葬場も増えてきているようです。
処分されるといっても寺院などにきちんと供養してもらえますので、安心です。
お墓を建てないメリットやデメリット
お墓を建てないということは金銭的に負担が少ないというメリットの他に将来に渡って供養をしてくれる家族がいない、などという方には安心できますね。
決まった場所にお墓を持たない場合は、手を合わせに行く場所がないということですので、少し寂しさが残るかもしれません。
散骨や合祀の永代供養などは個人の特定が難しくなりますので、一部手元に残しておくという方もいらっしゃるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
金銭的に難しいという場合には、これほどたくさんの選択肢があるのですね。
葬儀も多様化しており、お墓の立て方、供養の仕方も多様化していると言ったところでしょうか。
家族で一度話をしてみるのも良いかもしれませんね!